営業という仕事のモチベーションアップをしてくれた7つの言葉

今回は、僕の「営業」という仕事へモチベーションアップをもたらしてくれた言葉をご紹介します。

 

ただ、言葉を紹介しそれを知るだけでは、いざモチベーションが下がった時に言葉が喚起されず、モチベーションをアップする言葉の力を発揮しづらいです。

 

より言葉の力を発揮しやすくするために具体的な事例で「理解」し、抽象的なセオリーで「深く理解」し、具体的な行動へ落とし込みしやすいように「具体⇒抽象⇒具体」のブリッジでコンテンツ化してあります。

 

これは人が物事を理解するためには具体的なものの方がよく(そのため、解りやすい解説には「事例」が入っている)、しかし、そのセオリーを応用させるためには抽象的なものである必要があるためです。

 

ですので、実際にあなたが営業のモチベーションが下がった時にこれら言葉を喚起していただきやすいように、まずは僕が「具体的にどのような場面でモチベーションが下がった時に、これらの言葉がモチベーションアップに貢献したか?」言葉の力を発揮した具体例を紹介します。

 

その上で、その具体例からこれらの「言葉の力がモチベーションアップに貢献するメカニズム」をご紹介し、あなたがモチベーションが下がった時に喚起しやすいようにコンテンツ化してみました。

 

このページの目次

 

1)士魂商才(武士の崇高な精神と商人としての抜け目ない才能を持っていること)

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

自分探し時代に、コンサルタントのS先生から「コンサルタントとして成功したいなら、まず営業をしなさい」とアドバイスを受けた後、自分の中に「営業の仕事は物売りだ。頭をヘコヘコさげて、売り込む。格好悪い仕事だ。」というイメージがあったため、今まで考えたことがなかった営業という仕事を自分がやるかどうか、悩んでいた時です。

 

僕が中学時代に出会った司馬遼太郎先生の「竜馬がゆく」の中で、坂本竜馬を端的に表した「士魂商才の男」という言葉が喚起されました。武士の崇高な精神と商人としての抜け目ない才能を持っている人物であるという意味です。

 

江戸時代は、士農工商という身分が分けられており、武士を身分の筆頭におき、商人は生み出さない身分としてさげすまれていました。しかし、時代は変わり武士が貧困し、魂である剣を商人に売って生活するような時代。そんな時代を生き抜くためには、武士の魂のみにこだわるのではなく、商人の才能も併せ持った人間が最も強い。

 

そういった話を思い出しました。そこで、僕は単なる営業ではなく、自分なりの信念やほこりを持った営業になる。士魂商才を目指すと決めて、営業という仕事へのモチベーションが上がりました。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

士魂商才という言葉は、日本人の根底に流れる「武士道精神」と「商売の才覚」を融合させた言葉です。では、この言葉の持つ「言葉の力」とは何か?

 

武士道では忠誠・勇敢・犠牲・信義・廉恥・礼節・名誉・質素・情愛などを尊重するという価値観があります。日本人には、こういった価値観の顕れである武士道精神が根底に流れている人が多いのでしょう。

 

この武士道の価値観から言葉の力を分析すると「営業という仕事に、単なる物売りではなく、信義を持って商品やサービスを提供している誇りを持つ」ということではないかと思います。

 

自分の提供する商品・サービスが世の中のためになっていると「確信」出来た時、この士魂商才という言葉が力を発揮してくれるはずです。

 

2)商品・サービスを売る前に、その商品・サービスを「自分が愛する」こと。自分が愛した商品・サービスは、お客様にも自信をもって提案できる。

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

1社目で歯科医院に対する医療機器の営業をしていた時の事例です。この会社では、歯科ユニットがメイン商品でした。歯科医院にある横にうがいする部分が付いた診療台のことですね。

 

歯科ユニットは「大機械」に分類されるため、サンプルを持参することが出来ず、販売するためには展示しているショールームへお客様を連れてくることが必要でした。

 

ある時、僕がショールームに連れてきたお客様に商品の説明をする姿を見ていたOさんが商談後に僕に言った言葉。「お前、この歯科ユニットのこと良いと思ってるか?お前の言葉からはこの歯科ユニットに対する愛情が全く感じられない。自分が心から薦められる商品でないと、自信を持って提案できないぞ。」

 

そのアドバイスで「確かに!」と思った僕は、営業をする際には、その商品やサービスを本当に自分が薦めることが出来るか、愛情を持てるまでその商品やサービスを自分で見て、触って、体感してから提案するというこだわりを持つようになりました。

 

そして、商品に愛情を持つと、営業トークに「魂」がこもり、自信がみなぎることを体験しました。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

営業という仕事のモチベーションが下がる要因の一つとして「営業という仕事に誇りが持てない」というものがあります。しかし、これは自分が販売・提供している商品・サービスがお客様のために役立っているという確信があれば、「誇り」に変わります。

 

この言葉の持つ力とは「営業という仕事に誇り持つ大切さ。そのために、商品・サービスを愛すること。」です。もし、今営業という仕事に誇りを持てないなら、少し立ち止まって、この商品・サービスは本当に他社より良いのか?お客様のために役立っているのか?を考えて、商品に触れて、サービスを体感してみるとよいかもしれません。

 

それでも愛せなかったら、営業をするたびに苦痛になると思うので、別の会社に移ってもよいかもしれません。

 

3)営業活動の質を高めるには、何よりも量をこなすこと。それを信じて、こなせば必ず量が質に転化する。(量質転化の原則)

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

これも1社目の頃。歯科医院への飛び込み営業を始めて、5か月頃でしょうか。飛び込み営業のコツをつかみ始めてきていました。その頃には受付のパターンを見極められるようになっており、歯科医院の意思決定権者である院長にも面会できる頻度が増えてきていました。

 

しかし、中々 仕事が取れませんでした。それをOさんに相談した時のアドバイス。

 

「お前、何人の院長に会った?まだ100人ぐらいやろ?俺は、3000人は会ってる。営業という仕事は、最初から出来る人はほとんどいない。なぜなら、人間相手の仕事だから。人間は1人ひとり違う。だから、最初は量をこなすこと、多くの人、多くの商談をこなす。その過程で、営業のコツがつかめてくる。お前が最初に飛び込み営業していた時は受付の人すら突破できなかったはず。でも、今はどうか?一定の確立で院長に会えるようになっているはず。量が質に転化した証拠。営業という仕事は、必ず量が質に転化する。質に転化するまで、まず量をこなせ。」

 

今振り返ってみても、本当にその通りだと思います。よく営業未経験者、初心者の方でなかなか結果が出せず「自分は営業向いていないかも」という人がいますが、当然です。営業の向き不向きの前に 営業として結果を出すまでの量をこなしていないのだから。もちろんがむしゃらに量をこなせば、良いということではありません。こなすべき量を最小限にするための効果的な振り返り⇒行動改善があった方がいいです。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

この言葉が持つ力は「営業という仕事は量をこなせば、必ず質が高まる」ということです。前述のように、ただがむしゃらに量をこなすのではなく、最小限の量で最大の成長を得る効果的な振り返り⇒行動改善が必要です。

 

そして、その根拠は営業という仕事が一人ひとり異なる人間相手の仕事であるということ。その前提に立てば、確かに会った人数、こなした商談の数に比例して、営業力はアップしていくはずです。

 

4)新規顧客開拓をした実績は、資本主義社会で「最も高く評価されるスキル」を持っている証明になる。

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

1社目で1年が経った頃の話。

 

その頃には、飛び込み営業のコツも掴めて、十数軒の新規顧客を自分で担当していました。その年度、この会社は1億円の年商を上げました。たった2人の営業だけで。会社のネームバリューもない、実績もない、コネもない。そんな3ナイでも、1年目で結果を出した。その頃にOさんが言っていたのが、この言葉でした。

 

「俺たちは新規顧客開拓に成功した。この実績は、俺たちが資本主義社会で「最も高く評価されるスキル」を持っている証明と言える」

 

この新規顧客開拓できるという力が、資本主義社会で「最も高く評価されるスキル」であるという言葉が今でも残っています。確かに、新規顧客開拓はしんどいです。最初は関係が全くないので、信頼関係の構築から入らないといけません。そして、多くは競合がいるために、受注するまではスピード対応が原則で本当に疲れます。

 

でも、そんな時に、いつも思い出されるのが、この言葉です。この言葉を思い出せば、新規顧客開拓が出来る自分になれて本当に良かったと思えます。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

この言葉が持つ力は「新規顧客開拓という非常にしんどい仕事を通じて得られる能力CANは、資本主義社会で最も高く評価される」ということです。新規顧客開拓は確かにしんどいです。うまくいかない時には逃げ出したくもなります。ただ、得られるものはあまりにも多いです。

 

営業という仕事には、まだ取引のない見込み客を顧客にする「新規開拓営業」とすでに取引がある既存顧客の数字を積み上げる「顧客深耕営業」の2種類があります。精神的に楽なのは当然「後者」ですが、社会的に評価が高いのは断然「前者」です。

 

その証明は、僕自身が2度転職をしていますが、書面で落とされたことが1度もないということです。「新規顧客を何軒創った」という実績が、元ニートの僕の「履歴書の空白期間」を埋めてくれています。

 

O社長の言うとおり、「新規顧客開拓をした実績は、資本主義社会で「最も高く評価されるスキル」を持っている証明」でした。

 

5)顧客を創れる営業の方が、顧客を創れないコンサルタントより遥かに偉いし、格好いい。

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

1社目2年目頃の話。

 

ある時、歯科医院を顧客とする会計系コンサルティング会社で、僕の上司の社長Oさんが「歯科医院の院長の心を掴むために何をすればよいか?」というテーマで半日研修をした時のエピソードです。僕はO社長の付添いでその研修に参加しました。その研修の受講者は20名程度。そのほとんどが税理士や税理士試験の科目合格者という「会計・税務コンサルタント」でした。

 

Oさんが大手歯科医療機器メーカーのトップ営業だったころの話、今の会社での新規顧客開拓営業の話、などを交えながら、受講者は熱心に聞き入り、「そうなのか!全然知らなかった!」という反応を沢山していました。

 

その研修を終えてから、帰り道にOさんが僕に言った言葉。

 

「今日の受講者、偉そうに『コンサルタント』と名乗っているが、歯科医院を自分で新規開拓したことがある人間はゼロだな。歯科医院の院長の心を掴むには、少なくとも歯科衛生士と対等に話が出来るぐらいの歯科医療知識が必要。今日の受講者にはその専門知識はなかった。あの程度では、歯科医院の院長に「税務屋さん」として見られている。結局のところ、顧客を創れる営業の方が、顧客を創れないコンサルタントより遥かに偉いし、格好いいと俺は思っている」

 

確かにコンサルタントという職種はピンキリで、凄いコンサルタントは間違いなく新規顧客開拓営業が出来ます。たまに営業が全くできないコンサルタントもいますが、そういったタイプは営業を別の人に頼んでいます。

 

その時に、S先生の「コンサルタントとして成功するには、新規顧客開拓営業の経験を積むこと」というアドバイスがつながりました。そして、新規顧客開拓営業というスキルを身につけるために、頑張ろうと改めて思いました。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

この言葉が持つ力は「結局は、新規顧客開拓出来る営業力を持っているビジネスパーソンが一番凄い、と評価されるということ」です。顧客深耕ではなく、新規開拓です。0を1にすることと1を2にすることでは、全く質が異なります。0を1にする方が、1を2にするより何倍も何十倍も難しいからです。

 

だからこそ、もしあなたが今 新規顧客開拓営業をしているのなら、自信を持って継続し、そのスキルを習得することにまずは集中することをおすすめします。新規顧客開拓さえ出来れば、あなたの人生は大きく変わる、選択肢が増えるからです。

 

6)営業活動で上げる数字は売上高ではなく「お役立ち高」。商品・サービスの提供を通じて、相手の役に立っている。だから、数字を上げれば上げるほど、社会の役に立っていると思え

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

これは、2社目に入った頃の話。2社目のコンサルティング会社では、「売上高」を「お役立ち高」と呼んでいました。このコンサルティング会社では、取り扱う商品・サービスを「顧客の課題解決のための支援の一環」として考えるというスタンスがあったため、「売上が上がる=お役立ちしている」だから「売上高」ではなく「お役立ち高」と呼んでいました。

 

この考え方は、僕の営業思想にピッタリでした。僕には「士魂商才」を目指すという一つのこだわりがあり、このこだわりと合わなかったため、1社目の会社を離れたからです。1社目の会社は、というより正確には社長のOさんには「営業は売上を上げてこそ!」という売上至上主義的な思想がありました。確かに、営業という仕事の一つのゴールは数字を上げることなので否定はしません。ただ、それでは「商才」だけなのです。ずっとモヤモヤしていました。僕は「士魂商才」にこだわりたかったからです。

 

そういった背景からすると、2社目の「売上」という数字に対する思想はピッタリだったのです。よく若手の営業職に「数字を上げることは、悪いこと。」という固定観念がある人がいますが(かつての僕もそうでしたが)、この固定観念を崩してくれる考え方です。

 

それ以降は、数字を上げれば上げるほど、顧客の役に立っている、そして、それは社会・経済に貢献している。という前提で営業活動に取り組めるようになりました。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

この言葉の持つ力は「営業という仕事は、顧客の課題を解決する支援を通じて、お金をもらう仕事。売上が上がればあがるほど、顧客のためになっている」です。課題解決策として自社の商品・サービスを提供するソリューション営業のスタンスです。

 

僕もそうでしたが、安く良いものを提供すれば当然喜ばれます。しかし、それでは価格競争に陥るだけです。価格競争に陥らずに、価値共創に持ち込むためにも、また、営業という仕事に「誇り」を持つためにも、お役立ち高という考え方はよいマインドセットになると思います。

 

7)経営の神様 松下幸之助が電球のソケットを持って電気屋を一軒一軒飛び込み営業していたように、飛び込み営業という仕事をすれば、「営業の真髄」が得られる。

 

この言葉で営業のモチベーションが上がった事例

 

これは2社目で初めて自分で営業して研修を受注した時の話。

 

僕は2社目のコンサルティング会社に転職して、1年間はコンサルティング契約を1件も獲ることが出来ませんでした。しかし、2年目先輩と同行した既存顧客である大手水産加工メーカーの常務との話の中で、僕が前職時代に1500軒以上の歯科医院に飛び込み営業して、60軒以上を開拓した話をする機会がありました。その時に常務から、「今のうちの営業にかけているのは、そういった新規顧客開拓精神だ。ぜひうちの営業リーダーに新規開拓営業強化研修をしてくれないか?」と依頼されました。

 

その研修プログラムを考える際に、飛び込み営業に関する体系的な理解を深めようと複数の書籍を読みました。そのうちの一冊の中で紹介されていたのがこの言葉「経営の神様 松下幸之助が電球のソケットを持って電気屋を一軒一軒飛び込み営業していたように、飛び込み営業という仕事をすれば、「営業の真髄」が得られる。」

 

この言葉を知ったとき、あの苦しくて、泣きながら飛び込み営業していた日々が全て報われた気がしました。確かに、飛び込み営業という営業スタイルは「御用聞き営業」です。一番、愉しくなく、辛い立ち位置からのスタートです。しかし、その立ち位置から顧客の心を掴む、ビジネス上のつながりを創り、人と人とのつながりをつくるという「営業の神髄」を得ることが出来ます。

 

思い返してみれば、今の僕の営業スタイルの原点は「飛び込み営業」で得た「営業の神髄」を応用したものです。顧客との関係性ゼロの状態から、1にして、ビジネス上のつながりを創る。そして、人と人とのつながりつくる。

 

そして、飛び込み営業で結果を出したという自信が、どの会社に行っても、どんな営業をしても結果を出せる自信の根拠になっています。

 

この言葉が持つ「モチベーションアップ」させる力とは?

 

この言葉の持つ力は「営業の神髄は、新規顧客開拓営業という修羅場経験によって得られる」ということです。

 

ただ、新規開拓営業はしんどい仕事ですし、力を高めるには、多くの失敗(と思える現象)を経験しないといけません。

 

時には僕のように心が折れそうになることもあるでしょう。そんな時は、一生使える「営業の神髄」を得るために、今苦しいけど頑張るという気持ちで挑戦して欲しいと思います。